[10回目]使ってはいけない!玉掛け用具
さっき言ってた、玉掛け用具ってどこに使われてたの?
えっと、小さい金具でワイヤロープをとめていたわ!
え!?それってもしかして・・・こんなの?
そうそう!これこれ!!小さい金具なのに頼もしいわね♪
やっぱり!!
この金具をつかったワイヤロープは玉掛け作業に使ってはいけないんだよ!
えっ!?わたし、危険な玉掛け作業を目撃したってこと?
これは、ワイヤグリップといって、ワイヤロープを端末加工や締め付けには適しているけど、重量物を吊り上げる玉掛け作業においては強度不足でワイヤロープが抜ける可能性があるんだよ!
そうだったのね。
玉掛けの作業の最中にワイヤロープが抜けると大変な事故につながるわね…。
そうだよ。とても危険なんだ。
僕が目撃した「使ってはいけない玉掛け用具」を紹介しておくから、参考にしてね。
使ってはいけない!玉掛け用具(一例)
(1)台付ワイヤロープ(台付索)
玉掛け用に作られた玉掛索と違い、台付索は丸差しだけで差し込み部の端に段ができ、差し込み部の端は強度低下する。荷締め、固定、支柱の支えなどに用いる。
安全ポイント
・台付ワイヤロープ(台付索)は玉掛け作業には使えない。
[玉掛索と台付索の見分け方]
・玉掛索:差し込み部が滑らか。ひげが2か所。
・台付索:差し込み部分が段。ひげが1か所。
(2)ワイヤグリップ
ワイヤロープまたは鋼より線の端末加工や締め付けに用いる。
安全ポイント
ワイヤグリップで締め付けたワイヤロープでは、玉掛け作業に使えない。
(3)雑用チェーン
荷締めや、遊具、装飾、人の流れを規制するためのチェーンなど、様々な使用目的で使われる。玉掛け用のチェーンスリングとは異なる。
安全ポイント
・玉掛け作業に雑用チェーンは使えない。
(4)枠式ターンバックル
鉄骨、プレハブ建設の引き締め、船舶の艤装や荷締めなど、張力の調整を必要とする建造物などにおいて用いられる。
安全ポイント
・枠式ターンバックルは玉掛け作業に使えない。
見た目は玉掛け作業につかえそうな感じだけど、どれも強度不足だから玉掛け作業に絶対に使ってはいけないのね。
不安に思ったときは勝手な判断をせずに、購入元に「玉掛け用に使えるか?」と確認してみるといいよ。
私が目撃した現場は大丈夫だったかしら?心配だわ・・・。
玉掛け用具の説明は一段落したから、この後、その現場に見に行ってみようよ!
元気がないたまちゃんが心配だなぁ・・・。